2018年05月

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こんにちは。


先日、ついに妻から「ブログの文章長いよ。みんなそんなにヒマじゃない。」と言われました。自分でもうすうす感じていたのですが、確かに長い。ついつい説明が長くなってしまうのは、おそらく自分の頭があまり良くないからだと思われます。
でも、なるべく丁寧に説明をしようとすると、どうしても長くなってしまうのです。
というわけで、このブログは暇なときにまとめ読みをしていただけると幸いです。

さて、今日のテーマは「こんな業者は要注意!!」です。特に賃貸物件を探すときの「賃貸仲介会社」について書いていこうと思います。

以下に挙げるのは僕自身が今まで会ってきた「避けたほうがよい業者の特徴」です。
同じ業者としてやり取りしてもトラブることが多いのに、お客さんとしてこの人たちに応対してもらうお客さんは悲劇でしかないです。

①メール対応について。
・返信が遅い(2~3日後にようやく返信があるなど。)
・文章の文法がおかしい。(日本語が不自由?)
・誤字脱字が多い。(送る前に読み返せよ。)
・文章の文字がやたら派手な色使い。(PCが苦手な人ほど、使いたがる)
・フリーメールのアドレスからの返信(絶対ダメとは言いませんが、自社ドメインを持っている業者のほうが安心感はあります。)

②電話応対について
・遅い時間でも平気でかけてくる。(夜9時以降でもお構いなし。)
・電話口の向こうで怒鳴り声もしくは大きな笑い声が聞こえてくる。(上司に怒られているのかな?ノルマがきついのかな?)
・とにかくお店に来させようとする。(来てもらうことは大事ですが、できる営業マンはまずはお客様の都合に合わせます。)
・敬語がおかしい。(〇〇さん、いらっしゃいますか?⇒〇〇さんはいま、いらっしゃいません。など)
・ガチャ切り(何をそんなに慌てているの?)
・折り返しかかってこない。(これはもう、何も言えません。。。)

③実際の応対について。
・店内がタバコ臭い。(いまどき店内が禁煙でない会社はちょっと問題です。)
・同じく案内用の車内がタバコ臭い。(タクシーでも今は禁煙です。)
・店内BGMがやたら騒がしい。(HipHop系やハードロック系など、店員さんの趣味が前面に出過ぎているお店はちょっと。。。)
・店員さんのベルトのバックルがチャンピオンベルトのような大きさ。(グ〇チのベルトが多いかも。)
・同じく店員さんの靴がとんがっている。(昔いたプロレスラー、ブッチャーみたい。蹴られたら痛そう。。。)
・やたら「大丈夫です」「〇〇っすね。」という言葉を使う店員さん。(大丈夫じゃないことが多い。そもそも話を聞いていない。)
まあ、不動産屋さんじゃなくても、社会人としてどうなの?という特徴が多いかもしれませんが、不動産業界、特にターミナル駅周辺のビルに入った「賃貸仲介会社」に多い傾向があります。
そしてこういう会社は「離職率」もぶっちぎりで高い。ある日突然いなくなる営業マンも珍しくありません。担当営業マンがいなくなっても、他の社員は自分のお客さん以外には興味がないので、案件の途中経過を知る人がいないので、結果お客さんに迷惑をかけることになりますが、会社としてはそんなこと知ったことではないようです。

というわけで、これからお部屋探しを使用とする皆さんへ。悪い不動産会社さんに当たらないように、見る目を養うことも大切ですよ♪

おしまい。

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こんにちは。

昨晩のガイアの夜明け、かなり突っ込んだ内容でしたね。レオ〇レス21についての特集は昨年末に第1弾を放送し、その営業手法について警鐘を鳴らす内容でした。それに対してレオ〇レスから苦情が入るも、客観的にみてもレオ〇レス21のやり方が悪いとしか言いようがなく、世論は完全にガイアの味方。今回さらに突っ込んだ内容で第2弾、なんと建物が仕様と違う、違法建築であることが明るみに。詐欺まがいと言われた営業手法についてであれば、解釈次第では言い訳が立つものの、今回ばっかりはアウト。前回放送後にテレビ東京に抗議をしたレオ〇レスの社長、今回はどんな言い訳をするのかと思いきや、放送日当日にプレスリリースときた。多分放送日ぎりぎりまで、何とか放送されないようにあがいたけど無理だったんでしょうね。
レオ〇レスの建物が安普請で、ペラペラなことはこの業界では常識でしたが、壁が薄いどころか、上まで届いていないとはさすがに想像していませんでした。ネットの掲示板でも「レオ〇レス伝説」と言えば有名なエピソードがゴロゴロありますので、興味のある方はググってみてください(笑)。

ところで、今年に入ってから、シェアハウス投資のスキーム破綻で問題になっている「かぼちゃの馬車」。今日も被害(?)オーナーたちが「スルガ銀行の融資は不正融資だ。だから融資を取り消せ!!」と抗議活動を行っているとか。
この件については色々と思うことはありますが、オーナーさんも気の毒だけど、あまりにも美味しすぎる投資条件に何の疑いも持たずに飛びついたことの責任も多少はあるのではないかと思います。
特にこの件のオーナーさんの多くが世間的には「エリートサラリーマン」と呼ばれる、高所得サラリーマン。僕はサラリーマンを続けても決してエリートにはなれないので、ドロップアウト(?)してしまいましたので、年収1000万近くを稼ぐサラリーマンの方に対し、「本当に頭もよくてすごい方たちだな」とコンプレックスすら持っています。なのに、なぜ、こんなウマい話に飛びついてしまったのだろうと、不思議に思いますが、やはり人間である以上、欲が膨らむと際限なく膨らみ、冷静な判断ができなくなってしまっていたのでしょうね。

対してレオ〇レスの件は、不動産投資とは少し違い、多くは地方や郊外の農家さんをはじめとした地主さんが被害者です。大きく分ければ投資ですが、地主さんや農家さんは「相続対策」として自分の持っている畑や土地に賃貸物件を建てることが目的です。言い換えれば、日本の高額な相続税に対抗し、先祖代々の土地を守っていくための手段として、やむを得ず建てるのです。
もちろん最近の地主さんや農家さんは昔よりも大変勉強されていて、僕もお話をしていて勉強させていただくことが多々あります。
ただ、それはまだまだ一部の地主さんで、多くは不動産に関する知識は全くおじいちゃんやおばあちゃん。そういう、不動産に対して知識はないが、子や孫にきちんと資産を残してあげたいと思う心に付け入るのが今回のレオ〇レスのようなビジネススキーム。
30年間保証をうたい、何もしなくても大丈夫と安心させて建物を建てさせます。
でも、そもそも賃貸ニーズが少ない地域(例:レオ〇レス銀座でググってください)に建てるので、最初はともかく数年後は空室が増えてきます。となると数年後、保証賃料の見直し(減額)を提示し、それに対して異論があれば「解約」をちらつかせる。土地は自分のものでも、建物の建築費は借り入れているため、返済もしなければなりません。どうすることもできない地主さんは、提案を飲むしかなく、残されたのはローン返済額にも届かない保証家賃と安普請(違法建築)の建物。ホントひどいものです。

というわけで、両者の問題は根本的には違います。

「投資は自己責任」。もちろんその通りだと思います。ただ、不動産業者が一般の方を本気でだまそうとしたら、それを見抜くのは難しいでしょう。今回のどちらの問題にも、自分たちの利益第一で、人をだますことを何とも思わない不動産業者や銀行が介在したことは事実であり、不動産業界に身を置くものとして、恥ずかしい限りです。
僕自身、人に胸を張れるほど善い行いをしているとは思っていませんが、少なくとも不動産のプロとして、誇りをもって仕事をしたいと思います。

おしまい。




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こんにちは。

昨日、お客さんと話していて、「家を買おうかどうか悩んでいる。。。」と伺いました。なんでも、毎週のように自宅ポストに入る「販売物件のチラシ」。これを見て、奥様が「そろそろ買おうよ♪」とかなり前のめりになっているとか。
但しご主人は「賃貸でも特に問題ないし、むしろ賃貸が良い」と思っていらっしゃるとのこと。
この問題、昔からよく聞くテーマですが、どちらを選ぶにしても「人それぞれなので正解はない」のではないかと思います。(逃げではないです(;´・ω・))
しかし、他人同士で議論する場合は結論を出さなくても良いのですが、問題なのは今回のように「夫婦で意見が割れている」ケース。一緒に生活していく以上、どちらかを選択しなければならないので、今回は不動産屋さんの立場から、夫婦で意見が割れた場合の参考として、いくつかの視点で比較してみたいと思います。

【コスト面】
(賃貸の場合)
毎月決まった家賃と共益費(管理費)を払えば住むことができます。2年に一度、更新料(およそ1ヶ月分)がかかる場合もありますが、基本的には定額です。設備(例えば給湯器やエアコンなど)が壊れても、原則大家さんの負担で修理してくれます。

(購入した場合)
こちらも住宅ローンを元利均等払いかつ月々払い(ボーナス払い無)で組めば、定額の支払で住むことはできます。今は史上最低金利ですし、最長で組めば、月々の返済額をかなり抑えることも可能。
但し、金利の上昇により支払い額は大きく変動するリスクもあり。また、マンションの場合、戸建と違い住宅ローンの他に「管理費」「修繕積立金」「駐車場代」が別途かかります。さらに、設備は全て自分のものなので、修理費用は自己負担が原則。毎年春には「固定資産税」の支払もあります。

(まとめ)
おそらく支払い面では、「賃貸に軍配」があがります。よく不動産の広告に「月々の家賃と比べてください!!」なんて書いて、購入を促す業者さんもいますが、こういう業者には要注意。一番大切な資金計画の詳細を説明せずに、売ること(仲介すること)だけを考えた業者ともいえます。また、住宅ローン減税をアピールしてくる業者もいますが、お金がもらえるのではなく、自分が払った税金の一部が返ってくるというものです。臨時ボーナスと考えると嬉しいですが、やはり賃貸よりも総額としては支払うケースがほとんどだと思います。
また、購入の場合は最終的には自分の資産になりますが、住宅ローンが終わるころには建物も当然老朽化していますし、マンションであればその後も管理費と修繕積立金は支払い続ける必要があります。戸建の場合は、最終的には土地が残りますが、木造の場合、マンションよりも老朽化は進みますし、自己責任でのメンテナンスが原則ですので、ご自身でリフォーム代などをためておく必要があります。

【設備等の満足度】
(賃貸の場合)
一般的な賃貸物件は大家さんも「賃貸業」として所有しているので、設備等もそこまでコストをかけません。最近は一部、床暖房や食器洗浄機、ディスポーザーや浴室乾燥機などがついた賃貸物件も増えてきましたが、そういう物件は当然家賃が高い。また、新しいうちは良いですが、やはり年数が経つにつれて設備の古さを感じても、壊れなければ交換してもらえません。

(購入の場合)
戸建にしてもマンションにしても売主さんによって設備に多少の差はありますが(笑)、基本的には新築は最新設備がついていることが多く、満足度も高いと思います。マンションについてはやはり壁や床の頑丈さ、気密性は賃貸と比べ良い素材を使用しています。

(まとめ)
設備については圧倒的に「購入に軍配」が上がります。これは誰もが納得することでしょう。
あえて言うのであれば、賃貸の場合、数年に一度、空室の際に大規模リフォームを行う場合もあります。そのタイミングで借りることになれば、新品の設備に当たることもあります(笑)。

【生活環境】
(賃貸の場合)
賃貸の良さは「身軽さと気軽さ」ではないかと思います。例えば新築マンションを2年や4年ごとに引っ越しすれば、数年単位で常に新築に住むことも可能です。また、街の発展や家族の生活スタイル、お子さんの成長に合わせて、街を選びながら生活することもできます。リスクといわれるのが高齢化してからの引っ越しですが、日本は今や超高齢化が進んでいます。昔のように高齢だからといって、お部屋を借りられないということはなくなると思います。

(購入の場合)
購入の場合、やはりその地域で住み続けるという意識が芽生えます。賃貸でももちろんそういった意識を持つことはできますが、購入するという覚悟も含めて、その地域で暮らすということにきちんと向き合えると思います。
また、お子さんにとっては自宅を購入したその地域こそが「地元(=故郷)」となります。少し前に某大手不動産会社のCMで「故郷を買ったんだね」なんてフレーズがありましたが、珍しく大手さんのCMに共感しました。(普段は大手さんのCMは嘘くさくて苦手です(笑))
デメリットとしては、簡単に引っ越しができないということ。よほどの人気エリアや物件でない限り、購入金額よりも高く売却できることは少ないです。万が一、隣人トラブルやご近所トラブルが発生した場合、簡単に引っ越せないので、そういう点がデメリットかもしれません。

(まとめ)
この点は優劣つけがたいので、皆さんに判定をお任せします(笑)。
衣・食・住の中で、最も高額で最も変えにくいものだからこそ皆さん悩まれると思いますが、ご夫婦でよく話し合って、その時に出した結論が「最良の判断」だったと考えるのが一番平和だと思います。

おしまい。
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852370[1]
こんにちは。

昨日は急ぎの仕事がなかったので、急遽、地域の親善スポーツ大会に参加することになり、子供がお世話になっている小学校チームの一員として、数十年ぶりにソフトボールを楽しみました。僕の自宅そばには割と立派な野球場があり、いつも草野球や少年野球の試合を横目に、「やってみたいなぁ」と思っていたので、ちょうどいい機会でした。外野(レフト)を任されたのですが、思いのほかボールが飛んできて、走り回っていました。ちなみに今日は肩が痛いです( ;∀;)。

さて、本日のテーマは「管理会社のモラル」についてです。
主に賃貸アパートマンションの管理会社に関するお話になります。

管理会社はアパートやマンションの管理を大家さんから任せられていて、入居者さんからのクレームや共用部の清掃、家賃回収などを請け負っており、多くの大家さんが自分で管理するよりも、管理会社に管理を任せています。当然管理会社に依頼する場合、毎月管理料をいただくわけですが、餅は餅屋、やはり僕たちプロに任せていただくのが一番問題ないと思います。

しかし、昨今、この管理会社において、「あってはならない事件」が報道されることも増えてきました。
それが、「合鍵を使った侵入事件」です。

管理会社には、管理物件の全ての空室の鍵を大家さんに代わって預かっている会社も少なくありません。

もちろんそれは必要性があってのこと。万が一の火災や水漏れの際に、入居者さんに連絡がどうしてもつかない緊急時には、お部屋への立ち入りを行うためです。但し、あくまでも「緊急、かつ必要性があり、入居者さんへの連絡がつながらない時」にのみ限定された状況での「立ち入り」です。
平常時にその鍵を使って貸室に入ることは「不法侵入」に該当し、刑事罰に問われます。

具体的な事件でいうと、「一人暮らしの女性の部屋へ管理会社社員が押し入った暴行事件」「芸能人が住む部屋へファンである管理会社社員が立ち入った不法侵入事件」など、聞いたことがある方もいるかと思います。
このような事件は頻発しているわけではありませんが、数年単位でニュースで耳にすることも多く、表に出てこない事件も含め、根絶は難しい問題です。
そして合鍵を管理する管理会社には、「より高い倫理観が求められる」ことは言うまでもありませんが、残念ながらいくら社員教育をしたところで完全に防止することはできず、結局は「社員一人一人のモラル」に委ねられることになります。

僕個人として思うことは、「誰でも魔がさすことはある」という前提に立って、管理会社が「合鍵を保管することをやめれば良い」と考えています。もちろん「大家さんも合鍵は持ちません。」

それでは鍵を紛失したときは、誰に借りれば良いのか?
借りなければ良いのです。鍵を紛失したときは、鍵屋さんを呼んで、開錠、又は破錠してもらえば良いのです。

そもそも鍵の紛失とはほとんどが「紛失」ではなく、「置き忘れ」です。
会社だったり学校だったり、取りに帰ればあるケースがほとんどです。
万が一紛失したとしても、たいてい自宅や実家にはスペアキーがあると思います。

また、実際に鍵を紛失(?)して困るのは夜中がほとんどです。取りに帰れないので、管理会社に連絡が来るのですが、その対応に対しては当然「夜間対応費」がかかります。それに「作業費(開錠や破錠)」がかかるとすぐに数万円の請求です。それであれば、一晩ビジネスホテルや友人宅で一晩過ごせばそのほうが安上がりです。

こういった背景からも、今では多くの賃貸契約に付帯して「駆け付けサービス」への加入が求められます。大体2年間で15000円前後の費用が掛かりますが、過去に1回でも夜間に鍵屋さんを呼んで開錠してもらったりした経験のある方であれば、このサービスの価格が決して高くないとお分かりになるかと思います。
そして、この駆け付けサービスの3本柱は「鍵の開錠」「水のトラブル対応」「ガラス割れなどの対応」が基本ですが、実は鍵屋さんでも対応不可能な鍵の場合は「ビジネスホテルの一泊宿泊代金」なども支払われます。
そして、鍵を持っているのは自分だけなので、先に書いたように、管理会社や大家さんに万が一にもお部屋に入られることはありません。
もちろん緊急時、火災や水漏れで立ち入りが必要な時は、管理会社が鍵屋さんを手配し開錠・破錠を行えばよいだけです。
実際、僕が昔勤めていた管理会社も数年前は全ての貸室の合鍵を保管していました。もちろん誰でも鍵保管庫に出入りできるというわけではなく、限られた社員のみ許可され、その入り口には指紋認証のロックもつくという頑丈なセキュリティはありました。しかし、「鍵を預かるメリットとリスクや保管コスト」を比べると、どう考えても預からない方がよいという判断で、今では1本も預かっていないそうです。

不動産業界に身を置く立場としては、そもそも不動産会社社員による侵入事件などが発生すること自体が恥ずべきことだとは思いますが、「個人個人のモラルに任せる」よりも、「預からない」という対応のほうが被害が防げるというのは皮肉なものですが、事件の防止には効果的だと思います。

おしまい。

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こんにちは。
今日も晴天、関東の梅雨入りはもう少し先のようです。何かと過ごしやすいこの時期、バーベキューをやりたいのですが考えることは皆同じのようで、近所のバーベキュー場はなかなか予約が取れません(涙)。

さて、今日のテーマは「内見の重要性」 についてです。

お部屋を借りるとき、ほとんどの方は内見をして、実際のお部屋を確認してから契約することが多いと思います。
しかし、今ではインターネットの進歩とともに、実際に現地に行かなくても、周辺環境はもちろん、室内をバーチャルで自由に内見できるサイトもあり、わざわざ内見するために出向くのが面倒という方もいらっしゃると思います。特に学生さんの進学などで、遠方からの引っ越しの場合、物件探しのために親子で上京したりすると、それだけで数万円の費用が掛かるため、物件はネット上で決めて、引っ越し当日に初めてお部屋を見るという方も少なくありません。
これは、昨年10月より法改正された、IT重説による影響もあるかと思います。
ITの進歩と時代のニーズでこのようなサービスが行えることは大変喜ばしいことだとは思いますが、不動産業界に長くかかわる僕個人の意見としては、「できる限り、自分の目で室内や周辺環境を確認したうえで、物件を決めてほしい」と思います。
こういうことを言うと、「だから不動産業界は古臭いんだ」「不動産屋はITに疎い」などといわれるかもしれませんが、大切なことなのであえてもう一度言います。

「できる限り、内見してから決めましょう!!」


僕たち不動産屋さんも最近はインターネット上でお部屋の室内写真を多く掲載します。それも色々なテクニックを駆使して、そのお部屋がよりよく見えるよう、写真家さんのセミナーなども頻繁に開催されるほど、インターネット上での見せ方は重要になっています。

具体的に言えば、「狭い物件を広く見せる写真の撮り方」「日当たりの悪い部屋を明るく見せる写真の撮り方」などなど、いろいろと研究しています。これは言い換えれば、「欠点を伝えずに良い点ばかりを強調する営業手法」とあまり変わらないと言えます。まずは物件に興味を持ってもらうことが大切ですから、あえて欠点を載せるようなことはしません。

つまり、「良い部分しか見せません!!」

これは私の経験ですが、実際に物件を見に行き、お部屋を見ることで、周辺環境や物件そのものの雰囲気など、感覚で感じるものが実際にあるのです。どんなに家賃や間取り、設備、駅からの距離がよくても「なんか違う」と感じる物件。僕も営業しているときに「この人の希望がすべてかなっているのに、なんで決めてくれないんだろう?」と思ったことは多々あります。こういう場合、たいていは「なんか違う」とお客さんが感じているんだと思います。
そしてこの不動産屋さん泣かせの「なんとなく」が、実はお部屋探しでは重要なポイントですし、この感覚は実際に下見に行かないと気が付きません。グーグルマップでは感じられなかった「街の雰囲気」、「建物そのものが醸し出す雰囲気」。例えば実際に物件に行ったときに見る「ごみ置き場の綺麗さ(汚さ)」「近隣住民」。こういう点もネットでは気が付きません。

僕たち不動産屋さんも、極論でいえば、「案内もせず」「接客もせず」「重説もITで」決めてもらえれば、コストも最小限に抑えられて楽です。でも、そういう場合って、たいてい後から「イメージと違うので、契約を取り消したい」「聞いていた話と違う」など、トラブルの原因になることも少なくありません。

だから僕は「下見無しでの契約」は基本的にお断りしています。

賃貸とは言え、数ヶ月~数年はそこに住むわけです。人間が生きていくために必要な「衣・食・住」の内、「住」の部分を担うプロとしては、紹介した物件に満足してもらいたいですし、少なくとも「後悔」はしてほしくありません。

ということで、よほどの理由がない限り、基本的には「内見をしてから部屋を決める」ということを心掛けていただきたいです。

おしまい。

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